♪最新情報は、みくまりFacebookページで発信中♪


▶ ●●毎月第1日曜日 みくまりカフェ & 子ども哲学カフェ●●

▶ ●●毎月第4日曜日 おえかきであそぼう●●

▶イベント開催予定はコチラをご覧ください。
▶Facebookページのイベント告知ページ

これまでの開催イベント

●ミカン狩り

●(協賛)桧を使った御堂建築の見学と、木材のふるさとを尋ねる森林ツアー(戸田材木店様主催)

●古民家で日本語の音の響きと意味を味わう - きみがよものがたり 読み聞かせ

●氣の出る立ち方で護身術

> > 過去のイベント、イベントレポート はコチラをクリック!

PR広告

  

Posted by at

2017年09月04日

9/2(土) 庄屋屋敷で哲学カフェと、夜の百物語

8月のイベントで、“みんなで河原で花火” まで至らなかったので、時期は遅いですが、夜には花火もしました。

浜屋敷は、庄屋屋敷をそのまま利用した貸室です。大きなお屋敷の広い畳の部屋があります。

午後と夜間を借り、午後は、先月からはじまった「こども哲学カフェ」の第二回。

哲学カフェは、通常は、2時間程度ですが、今回は、途中参加があったり、時間も場所も、ゆったり使えるのもあって、なんと!3時間半近くに及びました。

こんなに長い間、子どもの集中力が続くのか。。。と思いましたが、子どもたち、結構楽しんでいた模様です。後で、子どもたちに聞くと、疲れたというものの、決して「もうやりたくない」とは言わず、「でも、面白かった」と言うのです。

子ども哲学カフェ テーマ

哲学カフェとは、何が正しいと言う答えがないテーマについて、それぞれ、自分がどう思っているのか、感じるのかを述べ合い、「そうなんですね。あなたはそういう考えなんだ」と全て受け止め合う場とも言えます。

哲学カフェ

正直なところ、先生は、独身の若い男の方なので、ギャングエイジと呼ばれる世代の男子の複数の集まりを制御できるのだろうか。。。。と母たちは、ちょっと心配してました。

それがまぁ、子どもたち、ものすごく、先生の言うことを素直に聞くわ、集まれと言われれば、サッと集まるわで、それはもう、ピシッ!と動くのです。

例えが悪いと叱られましたが(笑)、あたかも、犬の調教師のよう。 調教師が指示すると、犬たちが、ピシッと素直に従うような風景と重なりました。

母たちが、「ちゃんと聞いて~!」と招集かけても、なかなか注目しないのに、先生が言うと、一瞬で、ピシッと注目する。もしかしたら、小学校の担任の先生よりもスゴイかもしんないw

みくまりは、子どもたちが自分で考えて、自分たちで決めます。晩御飯に、何が食べたいか決めて、それぞれ買い出しに。

浜屋敷 ばんごはん

大テーブルを囲んで、大人も子どもも一緒にごはん。

大テーブルで、みんなで一緒に食べると、子どもたちも、大人の会話を聞いて、何かしら学んでいるようにも感じられました。たぶん、大人同士の関係性や、接し方もちゃんと見ていて、そういう会話には、どうツッコんだらいいのか(笑)、どう答えたらいいのか等も、自然と子どもたちも学んでいるんだろうなぁと感じました。

ごはんを食べたら、近くの河原で、みんなで花火!

花火

私たちの世代は、夏休みに、おばあちゃんちに帰ると、いとこもいっぱい帰ってきていて、夜は一緒に花火をしたりしたものですが、今は、子どもが少なくなって、子どもたちが複数で夜、何かするという機会がなくなってしまいました。

夜、子どもたちで何かするって、いつもと違う特別感があって、ワクワクしませんでしたか? 

みくまりに集まる子どもたちは、親族関係ではありませんが、バーチャルで、「夏休みに、おばあちゃんちにいとこがみんな帰ってきて、みんなで遊んだ」と体験できればと思っています。

夜は、再び、お部屋に戻り、電気を消して、1人ずつ、コワイ話か不思議な話をする「百物語」簡易版(笑)をしました。

昔は、夏と言えば、こういうコワイ話で、子どもで盛り上がったものですが、どうやら、今の子どもはそういうのがないようですね。

作り話でも、なんでもOKだったのですが、話せない子どもがほとんど。 ネタのない子どもは、気の利くスタッフが図書館から借りてきてくれた学校の怪談本や、コワイ話のどれかを雰囲気を出して読みました。

時間が経つにつれ、子どもたちも乗ってきました。

昼間と違って、夜は、なんだか、テンションあがりません? 大人も子どもも。 子どもたちは、どんどんテンションあがって、はしゃぎだす = 声も大きくなってきて、ウルサイ(笑) となりました。

夜の九時半くらいに会場を撤収しました。

その夜、子どもたちは、超ご機嫌でした。 

反抗期ド真ん中のうちの息子は、常に私へのモードは“戦闘態勢”(笑)。意地とイチャモンを売りつけてくるのが日常なのですが、この夜は、帰宅してから、妙に素直だし、優しかった。

同じような反抗期ど真ん中という他の子も、その子のお母さんによると、「ものすごく甘えん坊になった」と言っていました。

もしかしたら、百物語が怖かったのかもしれませんが(笑)、本当は、そのまま、おばさんちに泊まりに行く予定で、その夜は自宅に帰ってこない予定のその子が、1人で夜道を帰ってきたと言います。 そのおばさんちの、いとこの息子さんが迎えに来てくれたので、そのまま一緒に、おばさんちに行くだけだったのに。

毎週必ず、お泊りに行ってるそうなので、帰ってきた息子に、お母さんもビックリされてました。

もしかしたら、その子も、超ご機嫌ゆえ、素直だったから、お母さんに甘えられたんじゃないかなと思いました。

反抗期の子どもを見ていると、“なんかモヤモヤするけど、その原因や理由が分からない” というイライラを、最も安心できる相手 - 母親 - に八つ当たりで、ぶつけてきてるような気がします。

親にしたら、「そういうモヤモヤは、その都度適切にその場で発散してください!無関係な私に八つ当たりしないでください!」と言いたいが、本人も、分からないんだから、仕方ない。

でも、この日は、哲学カフェで、何を言っても、どんな考えを言っても、間違っているとも言われないし、全て受け入れてもらえる という時間で、大満足したのでしょう。 だから、超ご機嫌で、ご満足だったのだと思うのです。

だからこそ、先生への信頼が大きくて、嬉しくて、先生の言うことを、即座に、素直に聞けたのではないのかと思うのです(母がいくら言ってもダメなのにw)

そういう姿勢で、話を聞いてもらうというのは、こんなにも、人にパワーを与えるのですね。

こども哲学カフェをはじめたのは、子どもたちを見ていて、子どもたちから、“正しい答えを言わないといけない”というプレッシャーから、間違ったことを自分が言うかもしれないという恐れから、何も言えずに、黙り込んでしまう”という雰囲気を感じたからです。

実際、子どもたちが行くところ - 学校や習い事など - では、“正しい答え” が必ずあって、それを“正しく”答えないと、叱られる場ばかりなわけで。。。

それは、子どもだけでなく、大人の世界でも同じです。 

今、大人になってる、かつての子どもたちも、きっと、そんな体験や経験がなかった人が多いのかもしれない。自分が経験してないことは、出来ないですからね。

“正しい答え、相手が望む答えしか言っちゃいけない” と刷り込まれている人も、どんなに多いか。。。。

「すごいねぇ、何言っても、受け入れられる、聞いてもらえるということが、そんなにも、子どもは嬉しいんだ」と、前述のお母さんとチャットしていたら、「私がいかにしてあげてないか反省した。気を付けよう」と言いました。

ここからは、私の個人的な考えですが、親は、子どもを“しつけ”る役目があるから、そういうのは、他の人に任せて、あんまり気にしなくていいんじゃないかな。

“しつけ” とは、縫物をする時の「しつけ糸」と同じ意味だそうです。

本縫いをする前に、ざっくりと、しつけ糸で、縫っておくと、本縫いする時に、楽だし、しやすい。

しつけを、本縫いと同じレベルで縫ってしまったら、本縫いする時に、ギチギチで、やりにくいし、うまくいかない。逆に、“本縫いと同じレベルで縫うなら、しつけ糸で縫う必要ないじゃん!!” となるだけで、しつけの意味がない。

親が子どもにする「しつけ」も同じ。

ざっくりと、方向を導く。 この世界とこの社会を生きていくための指針を、子どもに与える。

まるっきり何もないと、不安になりますよね。 全く何もなくて、指針も、目印もなければ、子どもが不安になるだけです。

ざっくりと、マイルストーン(道路に1マイルごとに置かれている標石)が置かれていれば、迷っても、それを目印に、とりあえず、進むことができます。

だから、親は、子どもにマイルストーンを示す。

“色んな考えもあるけど、私があなたに示すマイルストーンはこれだ。

これが、正しいかどうか、いいのかどうかも、私には分からないけれど、とりあえず、これで私はこれまで無事に生き延びられてきたから、このマイルストーンは、安全だし、確実なのは確かだから。

自分に合ったマイルストーンが見つかるまでは、道に迷わぬように、私のマイルストーンを目印に、進んでいきなさい。自分のマイルストーンが見つかった時、いつでも私のマイルストーンは捨てなさい。”

という役割なんじゃないかと思います。

哲学カフェとは、違う役割。 ある意味、強制的に押し付ける役割(笑)。

だから、憎まれ役を買って出て、あえて、「なんでもいいよ~」なんて言わない立場を貫いてもいいんじゃないかしら。


こども哲学カフェは、こんな思いでしております↓ 10月は、JR吹田駅からすぐのファミマのイートスペースです。


=========================
みくまり「こども哲学カフェ」
at ファミマ・栄えるカフェ内
毎月第一土曜日 9時半~11時半

参加費 300円

正しい答えはありません。必要なのは、自己表現と、他者を尊重する力。大切なのは、自分の考えを伝えられること。自分と違う意見も尊重できること。

どうやら、子どもたちは“正しい意見を言わないといけない”と思い込んでいるようです。もしかしたら、大人もそうかもしれません。だから、自分の思うままを素直に言葉にして話す、伝えることを恐れて、何を話していいか分からず沈黙する。

みくまり「こども哲学カフェ」では、そんな子どもたちに、どんな思いも意見も尊重して、安心して意見を述べ合う経験と体験を積んでもらうことを目指しています。

普段の生活では、考えたことのないようなこと(例えば哲学的なこと)をテーマにし、どんな思いと意見を持っているか語り合います。

言葉での表現が下手くそで、だんまりがちのお子さんでも大丈夫!哲学研究者 藤野 幸彦氏の絶妙のリードで、言葉を導き出します。

藤野氏によれば、欧米では、10歳前後から、そのようなクラスを学校のカリキュラムとして学び始めます。これからの時代、日本の子どもたちにも、ぜひ必要だと、ひしひし感じておられるとのことです。

安心して心を開けるオープンな議論の場を、子どもたちに、ぜひ味わい、身に着けてほしいという願いのもとに。

開催場所や時間が変更になる場合もございますので、お越しになる際には、事前にお知らせください。 みくまりまで mikumari@runrunwaiwai.net
  


Posted by みくまり at 18:07イベントレポート

2017年04月03日

2016年05月31日

5/25(日) 写真を撮ろう! で、子どもたちが撮った写真です

これらは、全て、子どもたちが撮った写真です。 こんなにも写真を撮ることだけに、必死になったのは、みんなはじめて。子どもの視線と一生懸命さを、写真から感じてください(^^)

※子どもたちが写った写真は、ネット上では公表しませんので、コチラには載せておりません。


神社








お地蔵さま


葉っぱ







ハト





地面に描いた絵




遊具



ザリガニ






  


Posted by みくまり at 14:13イベントレポート

2015年11月09日

ミカン狩り アンケート

11月1日のミカン狩り&万博公園遊びのアンケート集計結果

回収枚数: 12

1.今回のイベントはいかがでしたか?

   とてもおもしろい  5 4 3 2 1 つまらない
   
       5. 10
       4. 1

       3. 1
       2. 
       1. 
       
2.またイベントがあったら参加してみたいですか?

   参加したい 8
   都合があえば 4
   参加したくない

3. 今回の内容を教えてあげたいと思う人は誰ですか?
   
   夫 2
   お友達 6
   その他(かぞく) 1
   その他(おとうさん) 1
   その他(いとこ) 2

4. 感想や思っていることをどうぞ

    ・大阪でミカン狩りができるなんて驚きです。
・バス、集合写真
    ・企画&段取りありがとうございます!
    ・みかんがおいしかった。
    ・とても楽しかったので、また、こんなイベントがあったらいいです。
    ・大人数で大人も一緒に参加出来てうれしいです。
    ・色んな事を体験させていただいて喜んでいます。
    ・とてもたのしかった。また参加したいです。
    ・たのしかったーーーー
    ・初めてなので、どんな感じかな・・・・とドキドキでしたが、子どもがすごく楽しそうで、家で見られない姿を見ることが出来てよかったです。
    ・おいしかったし、楽しかったです。

5.最近気になっていることを教えてください


   ・子供たちの外遊びが少なくなっているので(冬になる。ゲームばかり)外で思いっきり遊ばせたいなと思います。
   ・下あごの肉。毛深いこと。
   ・手芸
   ・なし 2
   ・居場所作り

6.こんなイベントがあったらいいな と思うものを教えてください

   ・囲碁・将棋 2
   ・お料理 4
   ・編み物 3
   ・工場見学 10
   ・ハイキング 5
   ・キャンプ 7
   ・バーベキュー 1

7.参加しやすい時間帯を教えてください

  ・土曜午前 7
  ・土曜午後 10
  ・日曜午前 7
  ・日曜午後 7
  ・平日 水曜以外


以上です。

楽しんでいただけたようで、スタッフ一同一安心♪

家族だけで行くのもいいですが、今回とても感じたのは、色んな子どもが集まってわさわさ行くと、それだけで、子どもたちも大はしゃぎだし、勝手に遊びだす、遊びを見つけ出すという、"そうそう、これが子どもよね!" と思える姿。

普段家にいると、そんな姿は、子どもは見せません。 じゃあ、学校があるじゃないか と言われるかもしれませんが、学校だと従わないといけない時間や規則があるから、子どもも自由じゃありません。

また、親同士も、他の親がどう子どもと接しているか見るのも、いろんなことに気づかせてもらえるし、子どもも他の大人から褒められたり、注意されたり、怒られたりで、気が引き締まるのがとても分かりました。

家族以外の子どもや大人との触れ合い、話をする機会の大切さを実感した会でした。

みくまりが目指すところは、大人も子どもも関係なく、顔を覚えて、気軽に話を聞いてもらえる人をどんどん地域で増やすこと。 家族だからこそ、話せないこと、我慢していることも多いから、大人も子どもも逃げ場や、息が抜けるところが必要です。

お気軽に遊びに来てくださいね(^^)
  


Posted by みくまり at 15:06イベントレポート

2015年11月03日

みかん狩り & 万博記念公園に行ってきました!


11/1 阪大病院前の山本農園さんでみかん狩りをしてきました。
大人11人、子ども15人の参加でした。
吹田市付近でみかん狩りができるなんて驚きです。
お味はとても甘く、たわわに実ったオレンジのみかんを前に、みんなニコニコ。
制限時間30分内で、一生懸命、食べ、お土産のみかんを選定しました。

その後万博記念公園に移動してお弁当を食べ、ボール遊びなど。
それから、シニア森の学校の活動に参加する子もいました。
若干名の男子は、池の鯉を見つけて大はしゃぎ。
足湯をされた方もいます。
ちょっと寒い1日でしたが、とても楽しい、リフレッシュできる1日になりました。
  


Posted by みくまり at 18:34イベントレポート

2015年09月12日

樹齢400年の檜

吉野杉 樹齢400年

人工林で、日本、いえ、世界で最長齢であろうと言われる吉野の樹齢400年の檜。

ものすごく貫禄があって、自然と畏敬の念で、すぐには気軽に近寄りがたい雰囲気でした。



ここは、30分ほどで登れますが、現地の森林組合のツアーのガイドが必要です。

奈良 吉野 川上村あげてのバックアップがありますので、いつでも気軽に連れて行ってもらえます。

私もぜひまた行こうと思います! とても気持ちよかったからです。

  


Posted by みくまり at 14:56イベントレポート

2015年09月12日

吉野の森

地元の森林組合の方と、茨木市の材木屋さん 戸田さんのガイドで、吉野杉の森をトレッキングして、樹齢400年(世界でおそらく最高齢の植林杉)のある頂上付近まで行きました。












  


Posted by みくまり at 14:53イベントレポート

2015年08月31日

お堂に使われる桧作りのお堂建築

茨木の戸田材木店さんの主催の“木を知る”ツアー第二回目です。

二回目は、工務店でカンナで削られ、成形されていたヒノキが実際どのように建築されたか?を現地に見に行くツアーです。ヒノキのとてもいい香りが薫る新しいお堂が完成していました。



戸田さんの話は、いつも本当に面白いです。

ヒノキは、日本神話にも出てくる木。 スサノオが鼻毛を抜いて、ふーっと吹いたら、現れた木のうちの一つなんだそうです。白くて長持ちするヒノキを使え と神様から指定を受けた木だとか。



ヒノキは、伐採した時の樹齢と同じ長さだけ、建築資材としてもしっかりと維持してくれるそう。

200年の樹齢のヒノキで作った建物は、200年持つ。 ヒノキは、他の木と違って、伐採してから、年々強くなっていき、伐採後200年くらい、ずっと強くなっていくそうです(強度があがる=細胞と細胞を繋ぐ接着剤の役目をする成分がどんどん詰まっていくため)。 ヒノキ以外の木は、逆に弱くなっていく。 たとえば、ケヤキもいい木だけれども、ケヤキを使わないのは、ケヤキの場合は、強度があがっていくスピードより、老化のスピードが早いから。

しかし、そういう長い樹齢の木が使われるのは、お堂や神社などだけで、一般家屋で使われるのは、せいぜい樹齢50年程度。 樹齢50年の木材は、50年しかもたないので、よくうたい文句であるような、「ヒノキだから長持ち!」というのは、せいぜいそのくらいだそうです。 長持ちさせたい建物に使うヒノキは、苗から違う。育て方、環境から違う。 最後の宮大工の棟梁と言われた西岡さんは、いい宮大工になるためには、農業を勉強して来い!とおじいちゃんに言われ、農業大学に行ったそうです。 なぜなら、木がどんなところで、どんな風に育つのか知らないと、いい大工にはなれないから。 木のことを知らないと、いい大工にはなれないから。

そういういい木を伊勢神宮の遷宮などで使うそうです。 最近の遷宮では、日本にいい木がなく、台湾ヒノキを使ったそうですが、実際に西岡さんが山にいって、この木なら大丈夫!と太鼓判を押したので、どうにか遷宮できたそうです。でも、今は、台湾ヒノキも輸出出来ないようになっているので、使えない。次の遷宮で使えるヒノキは、入手できるんでしょうか、、、 それ以前に、西岡さんのように、いい木か使える木か分かるプロはいるのでしょうか、、、、

屋根の緩やかなカーブのところは、本当なら、こんな角度に曲がったヒノキを上手に使えば、木の細胞もそのまま残るため、さらに丈夫で長持ちするため、昔は、わざわざそういう曲がった木を探して使うようにしていたそうです。

でも、今は、曲がった木を扱える大工さんがいないので、まっすぐな木が求められる。 まっすぐな木を削って、このカーブを作るけれど、そのカーブを作るためには、大木でないといけない。 そこまでのヒノキがもう日本にはなく、せいぜい残っているのは、伊勢神宮など、定期的な建て替えのために守られている木ぐらい。

質のいい材木にするには、きめ細かい山のメンテナンスが必要だけど、そういった仕事をする人もどんどんいなくなってきていて、ヒノキも手入れされず、放置され、いい材木になる木がもうなくなっているとのこと。

おおげさでなく、今の子どもたちが大きくなって、家を建てる頃には、質のいい木はないのです。質のいい木でないと、長持ちしないのです。うーん、、、、 それは問題だ。



ヒノキのいい香りだけでなく、とにかく、ツルツルで、とても肌触りがよくて、私はしばらく、この柱にすりすりしていました。

あぁ、なんて気持ちいいんだろう♪

このツルツルすべすべ感は、何かを塗っている訳でないんですよ! ただ、カンナで削っただけ! ビックリです(゚д゚)!

カンナの歯で、スパッ!とカットするので、木の細胞もきれいなままなので、水も内部まで浸透しにくく、さらに長持ちする秘訣だそうですが、今はカンナを使える若い大工さんがほとんどいない。なぜなら、全て工場でカットされた木材が、建築現場に届くだけだからです。 万一、何らかの調整をしないといけない場合は、カンナではなく、やすりで削るそうです。

でも、やすりだと、木の細胞がズタズタになるので、水も染み込みやすくなるので、長持ちしない。

なので、木のまな板は、削るんでなく、やっぱり、カンナで表面を削って、黒くなったところをとったほうがよいのです。ご存知でした?

なお、ネットを見ていると、若い女性の

「実家の木のまな板が黒ずんでいて、バイキンだらけに思えて、それで作った料理を食べる気になれない。100均屋などで売っているプラスチックのまな板に変えさせたいけど、親がいう事を聞きそうにない。どうしたら?」

という相談が山ほどヒットしますが、材木専門家に言わせれば、プラスティックにつくバイキンのほうが、種類も数も多い。どんなバイキンが繁殖しているか分からないので、返って危険だ とのこと。

なぜなら、木には、抗菌作用のエッセンシャルオイルがあります。 第一回めの時に、千年前に発掘された木(樹齢1500年くらいで、化石になる直前くらいのもの)の香りを嗅いでみる体験がありましたが、そんな木でも、強烈な樹木の香りを放っていたのです。 もちろん、木が自分自身を守るために発散している香りです。

ヒノキのまな板につく黒ズミは、お餅に生える青カビみたいなもので、安全なもの。 というか、安全なもの以外は、ヒノキが全て弾いてくれるから、プラスティックのまな板より安全なんだそうです。

知らなかった、、、、昔の人ってすごい!



先ほどの柱も石の上に載せているだけ、木の継ぎ方もこうして組み合わせているだけ。 それは、地震の時、固定されていると逆に倒れてしまうから。

日本の建築は、基本、そういうものですが、現代では、それでは国が認めてくれないので、国の基準通りに釘や金具を取り付けているそうです。

こういう継ぎ方の技術も、職人さんが勘で削っていくものですが、今はそれが出来る大工さんがほとんどいなくなっている。 そして、こうした神社仏閣の独特のカーブの持った屋根の設計図を書ける人も減ってきている。

こういう神社仏閣は、宗派によって、使う木の種類や寸法まで指定するところもあるそう。

昔は、こんな場所でないと建ててはいけないとか、材木の寸法などにも、この数にすると縁起がいいから などの数字に込めた意味があったそうです。 どんどん建築が進むにつれ、そんなこと言ってたら建物が増やせないというので、“こんな場所でないといけない” とか、寸法や、この部位に使うのはこんな木でないといけないなど無視されてもう数百年くらいは建つのでしょうか、、、、 昔の建築は、そういうパワーでも守られていたんですね。



美しい装飾ですが、これは、2トンくらいはあるであろう重い屋根の比重を分散させるための意味合いと、火事を寄せ付けないためのまじない、魔を払うためのまじないの 水魚とカエルを象徴しているそうです。

カエルのパーツは、正式には、蛙股(かえるまた) と言います。カエルって、がに股で、まるで、しこを踏んでいるかのようですよね。なので、重さをしっかりと支えられる生き物として使われているとか。

今回のお堂は、予算の都合で、屋根に鬼瓦がないそうですが、本来は、鬼瓦をつけることで、鬼を払うそうです。


内部の天井には、美しい木目模様が組み合わされています。 



戸田さんがこんな勉強会をしてくださるのは、せっかくのいいヒノキの山が手入れされずに、いえ、手入れすることが出来ずに放棄されている山が増えているから。

ただでさえ、樹齢の長いヒノキがほとんどなくなっているのに、今育っているヒノキも、手入れが出来ないことで、建築次第としての質のよいものではなくなってきている(下手すりゃ、使えないかも)。

帰りに子どもに、私はこう言いました。

「あなたたちが大きくなった時、家を建てようとしても、木がないかもしれない。3匹の子豚の藁や石のうちしか建てられないかもね。どうする?」

子どもはこう言いました。 「コンクリで作れないの?」

コンクリ、、、、、 木がなくなったら、必然的にそうなるけど、コンクリの建物 - たとえば、小学校みたいな - は、私は、めっちゃ冷えるからそんなところに住めないな(;・∀・) 女の人に、コンクリの家はちょっと住めたもんじゃ、、、、

子どもは、こうも言いました。 「石で作ったら?」

戸田さんは、こう言いました。 「石のうちは、ヨーロッパとかやな。日本は木や。なんでか分かるか?日本には、石がそんなにいっぱいないやろ?」

未来の家は、どんな家になるんでしょうか? 私は、おばあさんになった時、冷えるコンクリートの家は勘弁してほしいな(;・∀・) あたたかい木の家がいい。

どうしましょう? みなさんw



  


Posted by みくまり at 12:20イベントレポート

2015年07月30日

ヒノキを使ったお堂建築の見学 7/29



ヒノキを使ったお堂建築の下準備として、実際に建築される工務店さんにお邪魔してきました!

いきなりお堂の建築を見せていただいてもよいのですが、その前に、使う木材ってなに?
そもそも木材ってどういうもので、家はどうして木で作られているの??

など、基本のきほんを教えてもらったほうが、よりよく理解できるだろう、ということで、プレ授業のようなものを開催していただきました。
おとな3名、子ども3名の参加でした。

贅沢に木材を使ったお部屋の、大きな木の机を囲みながら(ベンチ形椅子ももちろん、ヒノキ!)。
戸田材木店の戸田さんはいろいろ模型を出してきました。



まずは年輪のお話。年輪が木の年齢をあらわしているとは知っていましたが、年輪となっている部分はすでに死んでいるそうです。木が生きている=成長していると呼べるのは、皮のすぐ下の部分だけ、とか。
でも、不思議なことに、柱とかになった木材も水を吸うのです。3Mの柱で1.2Lくらい水を吸うとか。
だから、湿気が多いと木材が湿気を吸って、乾燥していると、水分を出してくれる・・・。人間に優しいんですね。

次に、ヒノキの匂いを嗅ぎます。
子どもたちは、「なんか臭い! 植木鉢の土の匂いだ」、とか、騒いでいましたが、私は防虫剤の匂いに感じました!
大当たり。ヒノキのこの匂いは虫が大嫌いなんです(子どもたちは虫と同類?)。
だから、ヒノキを使ったお家は虫がつきにくいんです。

それから、2本のヒノキの木を打ち鳴らしてみたり(意外と高い良い音が出ます)、1200年くらい前の土の中から出てきたクスノキの匂いを嗅いだり(1200年前とは思えない、強烈な匂いです!)、色々なことを体験させていただきました。

その後、お堂を組み立てる柱とかを実際に加工している工場に連れて行っていただきました。



梁に使う木はなんと、5Mです。 樹齢120年です。
でも、とってもつやつやしていて、キレイ。そして、重みが歴史を感じさせてくれます。

その梁に金具を取り付けたり、屋根を支える横木をつけたりするところを見せていただきました。
接着剤などではなく、ブロックみたいに、穴を開け、木の幅をカンナで微妙に調整しながら、槌で叩き込む。。。





大柄な職人さん2人がかりの重労働に、子どもたちは真剣に魅入っていました。

それから子どもたちには、さらに素敵なお土産が。。。
足元に散らばった、かんなくず、小さな木端、持って帰っていいよ、と、うれしいお言葉。
夏休みの工作用の材料が、あっという間に集まりました。


  


Posted by みくまり at 17:27イベントレポート

2015年07月07日